1月28日(土)
毎年、大寒のこの時期になると思い出す
酒好きのゴル友と青森県の秘湯の温泉旅行に出かけた
足は、JR東日本の「大人の休日俱楽部」フリーパスの電車だ
新幹線で大宮から新青森、在来線の奥羽本線で弘前そして弘南鉄道で黒石まで行き、その先は路線バスと宿の送迎バスを乗り継いでたどり着く雪深い山奥の一軒宿の温泉旅館
しかもその宿はランプの宿として名高く、管内の電灯はランプでテレビも冷蔵庫もない
だから、昼間は勿論夜も薄暗い
私がそれまで2回泊ったことがあって、4つの温泉があって情緒があり気に入っていた
それで、酒と温泉三昧の贅沢な旅をしようと私が彼を誘って出かけた旅だった
四六時中温泉に浸かり、風呂から出ては部屋の窓から手を出したところの雪の上に置いておいたビールを飲んで過ごしていた
そして最終日の朝6時頃
寝ていたら、廊下が騒がしいような気がしていた
そのうち部屋の戸を叩く音がして、「お客さん、お連れさんはいますか!?」と言う叫び声に近い声
隣の寝床を見たら連れがいない
「風呂で倒れた人がいるので見てください!!」
内風呂に行ってみてビックリ
脱衣所で彼が仰向けで心臓マッサージを受けていた
その方が行ったら湯船に浮かんでいたという
あわててマッサージを代わり、救急車が来るまでしばらくやったが変化はなかった
早起きで温泉好きの彼のことだから、多分4時とか5時とかに行ってるだろうから、時間が結構経過してからの発見になったんだと思う
救急車に同乗して病院に向かったものの、雪深い早朝の山の中なので救急車もスリップして時間がかかりなかなか到着しなかった記憶がある
医師が診てからそれほど経過しないうちに、無理だという
死亡の確認をしたいので立ち会ってくれと言う
「奥さんと話して了解を貰いたい」と言ったら、今の容態は医師が直接話してくれるという
奥さんに電話するにも自宅の電話番号が分からない
ゴルフ場に電話して聞いても、個人情報で教えないという
事情を話して教えてもらったが、かけたくない電話だが話さなければならない
奥さんも了承して、私が彼の死亡を確認することになってしまった
その後、警察から状況や事情も聞かれた
当然と言えば当然だろう
その日の午後、奥さんと息子さんが来られて状況をいろいろ説明した
幸いに奥さんから「大好きなお酒を飲んで温泉に入って亡くなったんだからKさんらしくて良かったのかも・・」と言っていただきほっとしたのを覚えている
結局、亡くなったのは心筋梗塞なのか転んで頭を打ったのかなどはわからない
彼は当時66歳
あれから今日で丸6年、七回忌になる
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